トライオートFX 2022年7月度セレクト月間レポート

※本レポートの対象は2022年7月29日時点で提供しているストラテジーが対象となります。
7月の振り返り
7月に発表された雇用統計は、非農業部門雇用者数変化が市場予想を上回る結果になりました。また、米消費者物価指数が+9.1%と市場予想を上回ったことで、FOMCでの利上げ幅拡大の見方が強まり、ドル高が進行しました。7月中旬にはドル円は一時139円台まで上昇し、1998年以来のドル高を記録しました。しかし、7月下旬にかけて発表された米国の重要経済指標が軒並み悪い結果となったことで、ドル安の地合いとなりました。FOMC後に行われたパウエル議長の会見で利上げペースの緩和が示唆されたこと、FOMC翌日に発表された第2四半期のGDPで2期連続のマイナス成長が確認されたことでドル安はさらに進行しました。
このような相場でどのようなセレクトが収益を生んだのか、確認しましょう。
ランキングは期間収益率の増加順に集計しており、計算式は以下のようになります。
※「損益」は集計期間におけるセレクトを1セット稼働した場合の「実現損益」と「評価損益」の合計となります。
※「推奨証拠金」は、自動売買セレクトを利用する際の目安の金額となります。
期間収益率 =(終了日の損益 – 開始日の損益)÷ 開始日の推奨証拠金
開始日:2022年7月1日
終了日:2022年7月29日
集計時間は朝7時になります。
※注文の価格帯と現在価格に乖離している通貨では、新規でセレクトを稼働いただいても約定しない場合があります。
名前 | 期間収益率 | 総合損益(円) | 推奨証拠金(円) | |
1位 | コアレンジャー_ユーロ/円 | 19% | 132,880 | 712,980 |
2位 | コアレンジャー_英ポンド/円 | 15% | 109,824 | 716,446 |
3位 | 大暴落想定の6通貨分散 | 10% | 121,065 | 1,163,434 |
4位 | ハーフ_英ポンド/円 | 7% | 19,977 | 266,904 |
5位 | 最適5すくみ_回帰性高い先進国通貨 | 6% | 74,388 | 1,156,082 |
※期間収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
また、こちらのセレクトを構成している通貨ペアの変動幅は以下のようになっています。
名前 | 7月の変動幅(pips) | 総移動距離(pips) | |
1位 | ユーロ/円 | 3,687 | 6,854 |
2位 | カナダドル/円 | 2,554 | 5,015 |
3位 | ユーロ/米ドル | 2,447 | 4,686 |
4位 | NZドル/円 | 2,057 | 4,113 |
5位 | 豪ドル/米ドル | 1,890 | 3,906 |
6位 | NZドル/米ドル | 1,527 | 3,179 |
7位 | 豪ドル/NZドル | 1,303 | 2,773 |
8位 | ユーロ/英ポンド | 1,225 | 2,364 |
①日足の始値から高値
②日足の高値から安値
③日足の安値から終値
セレクトパフォーマンスTop5
1位 🏆コアレンジャー_ユーロ/円 👍👍
コアレンジャーのロジックは、コアレンジ帯において「売り」と「買い」を繰り返し細かい利確を積み重ねることで収益を生み出していくようにデザインされています。
7月前半は欧州への天然ガス供給の懸念の高まりによりユーロが売られ、ユーロ円は下落しました。また、ユーロは対ドルでのパリティ(1ユーロ=1ドル)割れが意識されました。この水準には巨額なオプションが混在しているため、荒い値動きが目立ちました。
ユーロ円は月全体として変動幅が大きく、高値と安値の1日当たりの差の平均は175pipsとなっています。非常にボラティリティが大きく、「売り」と「買い」どちらにおいても利益を積み重ねやすい相場となっていました。

2位 🥈コアレンジャー_英ポンド/円👍👍
7月の英ポンド円相場は最大で594pipsの変動がありました。月の前半、安倍元首相襲撃の報道をきっかけにポンド円は下落しました。その後中旬にかけて166円台まで回復しましたが、月末にかけて欧米の景気減速懸念が高まり、円が買われ、再び下落しました。こうした相場状況でコアレンジ帯を上下に推移したことにより、利益を積み重ねやすく、高い収益率となりました。
8月以降のポンドは政策金利が注目されています。現在のイギリスの状況は歴史的に高水準なインフレ状態にあります。今後の政策金利は、メインシナリオでは50bpの利上げを実施となっていますが、市場はこの利上げを完全に織り込んでいないため、利上げが決定されれば一つの支援材料になります。

3位 🥉大暴落想定の6通貨分散👍
こちらのセレクトは6通貨での自動売買を運用することで特定の通貨に偏らずにバランスをとることが出来ます。また、それぞれの通貨ペアでレンジを広くとっているため、大暴落が来てもそのままの設定で運用を続けられるコンセプトになっています。
構成通貨ペアの内訳を見てみるとユーロ円がずば抜けて収益率が高くなっています。このセレクトのコンセプト通り、複数の通貨ペアで分散して運用することでリスクを抑え、安定した収益が実現できていることが分かります。
名前 | 期間収益率 | 総合損益(円) | 推奨証拠金(円) | |
大暴落想定の6通貨分散 | 10% | 121,065 | 1,163,434 | |
1位 | 大暴落想定の6通貨分散_ユーロ/円 | 19% | 97,236 | 511,646 |
2位 | 大暴落想定の6通貨分散_ユーロ/英ポンド | 6% | 12,332 | 197,114 |
3位 | 大暴落想定の6通貨分散_カナダドル/円 | 2% | 4,111 | 211,106 |
4位 | 大暴落想定の6通貨分散_豪ドル/米ドル | 2% | 4,885 | 275,412 |
5位 | 大暴落想定の6通貨分散_NZドル/米ドル | 1% | 1,967 | 186,838 |
6位 | 大暴落想定の6通貨分散_豪ドル/NZドル | 0% | 534 | 122,892 |
※期間収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
こちらの6通貨を収益率順にならべてみました。7月の変動幅の表から総移動距離を見てみると、総移動距離が大きいものほど収益率が高くなりやすいことが分かります。これは、総移動距離が大きいものほど、ボラティリティが大きく利確チャンスが生まれやすいためです。
4位 ハーフ_英ポンド/円👍
ハーフの売買ロジックは、想定レンジの中心より下側で「買い」、上側で「売り」の新規注文を行うようにデザインされています。
チャートを見ると、「売り」と「買い」の境目を推移していることが分かります。チャートから分かる通り、非常にボラティリティが大きい相場で、売りと買いのレンジの境目を中心として推移したことから、「売り」「買い」両方で利益を積み重ねることが出来ました。

5位 最適5すくみ _回帰性高い先進国通貨👍
こちらのプログラムは、5つの先進国通貨ペアを両建てして運用することで、上下の変動で利確するプログラムになります。こちらの通貨ペアはそれぞれの相関性が薄く、一方的に負けることが少なく、どれかの通貨ペアで淡々と利益を稼げることが期待できます。こちらのセレクトの5通貨の内訳を見てみましょう。
名前 | 期間収益率 | 総合損益(円) | 推奨証拠金(円) | |
最適5すくみ_回帰性高い先進国通貨 | 6% | 74,388 | 1,156,082 | |
1位 | 最適5すくみ_回帰性高い先進国通貨_ユーロ/円 | 21% | 106,664 | 496,584 |
2位 | 最適5すくみ_回帰性高い先進国通貨_豪ドル/米ドル | 2% | 3,985 | 241,854 |
3位 | 最適5すくみ_回帰性高い先進国通貨_豪ドル/NZドル | 0% | -543 | 128,280 |
4位 | 最適5すくみ_回帰性高い先進国通貨_NZドル/円 | -1% | -3,683 | 319,717 |
5位 | 最適5すくみ_回帰性高い先進国通貨_ユーロ/米ドル | -12% | -32,035 | 265,690 |
※期間収益率は過去のシミュレーション結果であり、将来の利益を保証するものではありません。
内訳を見てみると、コンセプト通り、相関性が薄い通貨を組み合わせることで一方的に負ける状態になりにくく、リスクを抑えることが出来ています。
※収益率の状況により下記のように分類しています。
収益率25%以上 👍👍👍
収益率15%以上 25%未満 👍👍
収益率15%未満 👍
7月まとめ
7月のセレクトの成績を見るとユーロ円の成績が良かったことが分かります。ユーロ円はほかの通貨と比較しても総移動距離が非常に大きく、ボラティリティが非常に大きいことが分かります。また、総移動距離が大きければそれだけ利確のチャンスが多くなり、収益率も高くなりやすいことが分かりました。
セレクトを稼働する際はそれぞれのロジックの特性を理解し、効果的な運用を心がけるようにする必要があります。また、それぞれのロジックの解説についてはトライオート内の解説記事またはINVAST NAVIから確認することが出来ます。