
■非農業部門雇用者数
1月6日(金)に発表された12月の非農業部門雇用者数は予想+20万人に対し+22.3万人でした。
なお、10月の数字は28.4万人→26.3万人、11月の数字は26.3万人→25.6万人へとそれぞれ下方修正されました。

今回の22.3万人と言う数字は減速しているには違いないのですがまだまだ雇用市場は強いことを示唆する数字です。
内訳を見ると:
教育・ヘルスケア +7.8万人
レジャー・ホスピタリティ +6.7万人
建設 +2.8万人
小売 +9千人
製造業 +2千人
といった感じでした。
レジャー・ホスピタリティの成長は2022年の平均値+7.9万人よりやや減速しました。
建設は2022年を通じて平均すると+1.9万人でしたのでやや加速しました。小売の+9千人は2022年の平均+1.6万人より低かったです。
■失業率
12月の失業率は予想3.7%に対し3.5%でした。

■労働力率
労働力率は若干改善し62.3%を記録しました。

■平均時給
12月の平均時給は予想より低い+9¢でした。なお10・11月の数字は下方修正されています。

この結果、賃金の伸びは先月までの(危険なほど急に伸びている)という印象がだいぶ払拭されたと思います。
市場関係者が一番注目していたのは平均時給であり、その伸びにやや陰りが見られたことを市場参加者は好感しました。
■まとめ
今回の雇用統計は全体としてまだまだ雇用市場が強いことを表していました。しかし懸念された賃金の伸びがそれほどでもなかったので連邦準備制度理事会(FRB)はホッと安堵していることと思います。
次の連邦公開市場委員会(FOMC)は2月1日ですが大方の予想通り0.25%の利上げが発表されると思います。
このところ利上げ幅は0.75%→0.50%→0.25%へとだんだん小刻みになってゆく様相を呈していることからいよいよ今回の利上げ局面も終わりに近づいているということを感じさせます。