昨晩の海外市場は、中国が「トランプ政権が敬意を示し担当者を指名するのであれば、交渉に応じる用意がある」との報道を受けて、一時リスク回避の動きが収まるも、パウエルFRB議長が「関税の経済的影響は予想よりも大きい可能性が高い」、「より明確な情報を待つために、慎重に行動する立場にある」と述べたことで、NY株価3指数が再度下落を強めたことで、再びリスク回避の動きが広がった。米経済指標としては、3月小売売上高や4月NAHB住宅市場指数が予想を上回ったが、反応は限られた。米10年物国債利回りは、4.350%から4.263%まで低下した。尚、トランプ大統領は、17日からの日米協議に出席するとし「軍事支援の費用と貿易の公平性が協議の一部」と述べている。
ドル円は、142.05まで下落後142.95まで反発したが、その後141.64まで下値を広げ、ユーロドルは、ユーロ圏3月消費者物価指数・改定値が前回から変化がなく、1.1392から1.1338まで下落後1.1413まで反発、ポンドドルは、英3月消費者物価指数が予想より弱い結果となったこともあり、1.3292から1.3212まで売りに押された。
一方クロス円では、ユーロ円は161.39から162.28でまで反発後161.56まで再下落、ポンド円は189.65まで反発後187.57まで下落、オージー円は90.14から91.21で上下、NZD円は84.01から84.64まで反発後83.95まで値を下げ、カナダ円は、カナダ銀行が大方の予想通り政策金利を据え置いたが、一部に利下げの見通しがあったことで、102.04から102.92まで反発したが、102.10まで再下落した。