今週はECB理事会、米国の物価指数の発表が焦点となるが、ECB理事会では今回変更はないとしても、6月の利下げの思惑が、本格化するとユーロ相場を圧迫しそうだ。また米物価指数は、下げ止まりが続くと、FRB高官が繰り返し発言するように、6月の利下げの見通しが大きく後退する可能性に留意しておきたい。
本日の経済指標としては、日本の2月毎月勤労統計調査、2月国際収支、3月景気ウオッチャー調査、豪3月投資用・居住用住宅ローン、スイス 3月失業率、独2月鉱工業生産と2月貿易収支、米3月雇用傾向指数やNY連銀の3月インフレ期待などが発表される。
あまり大きなものはないが、日本の2月国際収支などはサプライズがなければ、影響はなさそう。焦点は、NY連銀の3月インフレ期待で、今週のCPIの発表を控え、強い結果がリスクとなりそうだ。
要人発言としては、スイス中銀主催の討論会において、 ブリーデン英中銀副総裁やジョルダン・スイス中銀総裁の言動に注目されるが、特に直近スイスフラン相場が荒れており、ジョルダン・スイス中銀総裁が、今後の為替政策に関して、介入に否定的な発言が見えた場合、地政学リスクで買い戻されているスイスフラン売りに、リスクを感じておきたい。
その他、今週から米企業決算が本格化する。堅調が続く米株価だが、波乱も想定しておきたい。また、豪とNZが冬時間に移行する。これで海外市場は全て時間が移行された形だが、豪NZでは、指標の発表時間が、1時間遅くなることは、留意しておきたい。
戦略としては、ドル円は、揉み合いが続いているが、今週米CPIの発表もあり、一定の動きが出るか注意して対応したい。上値は、151.97を前に上げ渋りでは、買いは利食いやこれをストップに売り狙い。超えても、財務省の円買い介入に対する警戒感もあって、152.50や153円越えをストップに、慎重に売り場探しとなる。下値は、150.81を前に、下げ渋りでは売りは利食い、買いはこのレベルは慎重さが求められ、できれば割れる動きから151.03-18割れをストップに買い下がり。更に割れるケースでは、150.26や149.94、148.91をストップに買い直し。
ユーロドルは、1.0932まで再反発も、更なる展開とならず、上値は、1.0877を前に、上げ渋りでは買いは利食いで、売りは越えるなら止めて、1.0943-81や1.0996-98をストップに、売り直しとなる。下値は、1.0791を前に、下げ渋りでは売りは利食いで、買いは1.0760-80ゾーンまで買い下がって、ストップは1.0722-25割れ。割れても1.0695割れをストップに買い直しとなるが、この位置を割れると調整が深まるリスクは考慮しておきたい。
ポンドドルは、下値を1.2518で維持して、1.2895まで反発も更なる展開とならず、上値は、1.2684を前に、上げ渋りでは買いは利食いや売り狙い。超えるなら止めて、1.2803-23を前に利食い優先から売り狙い。更に1.2895、1.2996をストップに、売り直しとなる。下値は、1.2575を前に下げ渋りでは、売りは利食いで、買いは1.2575を割れるなら止めて、1.2518-25割れをストップに再度買い直し。割れても1.2445、1.2187、1.2070や1.2037割れをストップに順次買い場探しとなる。
一方クロス円では、ユーロ円は、下値を160.22で維持して、165.36まで反発も、現状はこれが上値を抑える形。上値は、164.92を前に上げ渋りでは、買いは利食いや売り狙い。超えても165.36、166円をストップに売り直しとなる。下値は、163.49を前に下げ渋りでは、売りは利食いで、買いは163.49をストップ、または163円まで買い下がって、ストップは162.61割れ。割れても160.88-06、160.22や158.90割れをストップに順次買い直しとなる。
ポンド円は、下値を187.97で維持して、193.54まで上値を拡大も、これが上値を抑える形。上値は192.26を前に、上げ渋りでは買いは利食いや売り狙い。超えるなら止めて、193.54、194円や195円越えをストップに売り直しとなる。下値は、190.68を前に下げ渋りでは、売りは利食いで、買っても割れるなら止めて、ストップは190.03割れとして買い直し。更に割れても188.58、187.97、186.85をストップに順次買い場探しとなる。
豪ドル円は、上値を100.40まで上値拡大も更なる展開とならず、。上値は、110.40を前に、上げ渋りでは買いは利食い、売りは越えるなら止めて、101.36や102.83をストップに順次利食いや売り場を探す形。下値は、99.20を前に下げ渋りでは、売りは利食いで、買いは割れるなら止めて、ストップを98.18-26や97.85割れとして買い直し。更に割れても97.25-27、96.90、96円、95.48-50、94.57-73、93.73割れをストップに順次買い直しとなる。
NZD円は、93.46からの調整を90.37で維持して、91.71まで再反発。上値は、91.71を前に上げ渋りでは、買いは利食いや売り狙い。超えても92.21、92.95-15、93.36や94.03をストップに、順次売り直しとなる。下値は、90.82を前に下げ渋りでは、売りは利食いで、買っても割れるなら止めて、90.08、89.77、89.26割れをストップに順次買い直しとなる。