昨晩は、今週のイベントを控えて、ドルに売り戻しが優勢となった。ただ、本日は材料も多く、月末もあって、フロー次第で荒れた動きとなる可能性には留意しておきたい。
本日金融政策としては、日銀金融政策決定会合で、政策金利が公表される。同時に日銀展望レポートも公表されるが、一応展望リポートでは、物価見通しが上方修正されると見られている。この点は織り込みとなるが、一方昨日 日経新聞が「日銀は明日の金融政策決定会合でYCCの再修正を議論。現在1%としている長期金利の事実上の上限を柔軟にし、一定分超える金利上昇を容認する案が有力」との報道している。焦点はYCCの再修正が公表されるかとなる。ただ、それでも日銀や植田総裁は、「必要なら躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる」姿勢を変えることはなく、円買いは限定される見通し。また、植田日銀総裁の定例記者会見では、前回「物価目標の実現が見通せれば、YCC撤廃、マイナス金利解除を検討」、「マイナス金利解除の距離感、すごく動いたわけではない」と述べているが、こういったスタンスに変化があるかが焦点となる。
過去植田総裁の発言後、政策金利の変更が当面ないとの見方が強まった場合、投機筋の円売りの絶好のチャンスとされているが、今回もこの切っ掛けとなる可能性は留意しておきたい。ただ、一方で本日財務省が、10月の外国為替平衡操作の実施状況・介入実績を公表する。10月3日や26日に、ドル円相場が150円台の上昇した局面で、一時スティルス介入の思惑が出ているが、この結果が明らかになることで注目が集まりそう。一応その後の日銀当預残の変動からは、介入は想定されていないが、もし、本当に隠密介入が実施されていた場合、案外大きな円高となるリスクは考慮しておきたい。
経済指標としては、日本では、9月失業率・有効求人倍率、9月小売業・百貨店・スーパー販売額、9月鉱工業生産・速報値、10月消費者態度指数や9月新設住宅着工戸数、NZ10月ANZ企業信頼感・自社業績予想指数、豪9月住宅ローン・民間部門貸付、中国の10月国家統計局の非製造業と製造業PMI、仏9月消費支出と卸売物価指数、独9月輸入物価指数と小売売上高、仏ユーロ圏第3四半期GDP・速報値と10月消費者物価指数・速報値、加8月月次GDP、米国では、第3四半期雇用コスト指数、8月住宅価格指数とS&P/ケース・シラー住宅価格指数、10月シカゴ購買部協会景気指数、コンファレンスボードの10月消費者信頼感指数、10月ダラス連銀・サービス売上高指数とサービス部門信頼感指数、NZの第3四半期雇用統計などが発表される。
材料が多く注意が必要だが、日本の指標に対する反応は見えないとしても、中国のPMI、仏ユーロ圏第3四半期GDPと消費者物価指数、NZ雇用統計などは、結果の強弱次第。一方米国でも指標が多いが、明日にFOMCの結果発表を控えており、相場の反応は限定されそうだ。
戦略としては、ドル円は、150.78まで上値を拡大も更なる展開とならず調整気味。ただ、突っ込み売りは出来ず、早期は148.81が維持されると買いから入って、割れても148.16-43割れをストップとして買い直しとなる。上値は、149円ミドルが押さえると利食い優先から売り狙い。このストップは149.85越え、超えても150.00-50ゾーンでは売り上がりで、このストップは150.62-78越え。この売りのターゲットは、下げが甘ければ買い戻しながら対応したい。
ユーロドルは、下値を1.0448で維持して1.0695まで反発も更なる展開とならず、反発では1.0695をストップ、更に超えても1.0737をストップに売り直しとなる。ターゲットは、1.0560-80ゾーンが維持されると利食いや買いで、このストップは、1.0547割れ。また割れても1.0500-35ゾーンの維持では利食いや買い直しで、このストップは1.0483-96割れ。またできればストップを1.0448とするなら買い下がりが良いが、こういった下落では、反発ではしっかりと利食っておきたい。
ポンドドルは1.2338まで反発から1.2070まで下値を拡大もこれを維持する形。反発では1.2176が押さえるとこれをストップに売り狙いだが、超えるケースもありそう。超えても1.2338、更に1.2422-46ゾーンをストップに売り直しとなる。ターゲットは、1.2100-20ゾーンの維持では利食いや買いも、このストップは1.2070割れ。割れても1.2038割れをストップに買い直し場を探す形。ただ、こういった買いのターゲットは、その直前の高値に抑えられるなら利食いを優先しながらの対応となる。
一方クロス円では、ユーロ円は159.92まで反発後、下落が158.69で維持される形。昨日のレンジとなる158.69と158.93の次のブレイクが焦点となるが、一応このレンジで逆張りとなる。上値は越えても159.92をストップに売り狙い。ターゲットは、157.68-70が維持されると利食いも、割れるなら157.05を前に下げ止まりでは利食いで、買いもこれをストップとなるが、こういった下落では、反発ではしっかりと利食いながら対応したい。
ポンド円は、183.76の高値から下落が180.77まで拡大。ただ、突っ込み売りは出来ず、早期はこれが維持されると買い狙いから、ターゲットは、181.89が押さえると利食い、超えても182.59をストップに利食いや売り狙い。更に超えても183.76をストップに、売り場探しとなる。 こういった売りのターゲットは、180.77-94ゾーンが維持されるいと利食いや買いも、割れるなら止めて、179.57をストップに買い直しを検討するが、反発があればしっかりと利食いながら対応したい。
豪ドル円は、95.90まで反発後、94.25で調整を維持して反発気味。上値は、95.53や95.90をストップに売り狙い。下値は94.68-87ゾーンが維持されると利食いで、この維持では買うか、割れても94.25をストップに買い直しとなるが、こういった買いの場合、反発があれば、しっかりと利食いながら対応したい。NZD円は、下落も86.79-83が下値を守っており、こういった維持では買い狙い。割れても86.16-30ゾーンをストップ、または値幅を置いて、86円まで買い下がるならストップは85.79割れ。上値は、87.43が押さえると利食いで、超えても87.68-96をストップに売場探し。更に超えても88.59-70ゾーンをストップに売り直しとなる。売りのターゲットは、下げが甘ければ利食いながら対応したい。