昨晩は、大きな材料のない中、円の全面安が続いた。現状の円安は、日銀が金融緩和を継続するとの見方が主流となっているが、一方ではYCC政策の事実上の撤廃が示されており、今後日本の長期金利が更に上昇を強める可能性があり、そういった面が意識されると、大きな円買いの流れのつながるリスクは留意しておきたい。
金融政策としては、豪準備銀行が政策金利を公表する。0.25%の利上げが想定されているが、これは織り込みの範囲となるが、世界的に中央銀行が、利上げ停止を示唆する中、RBAも今後の利上げ停止を示唆する可能性があることは注意しておきたい。
経済指標としては、NZ6月住宅建設許可件数、日本の6月失業率・有効求人倍率、豪6月住宅建設・民間住宅着工許可件数、6月投資用・居住用住宅ローン、中7月財新製造業PMI、英7月ネーションワイド住宅価格、ユーロ圏各国の7月製造業PMI・改定値、英7月製造業PMI・改定値、ユーロ圏6月失業率、米国では、7月製造業PMI・改定値、7月ISM製造業景況指数、6月建設支出、6月雇用動態調査求人件数、7月ダラス連銀・サービス売上高指数・サービス部門信頼感指数などが発表される。
注目としては、中7月財新製造業PMIは、引き続き弱い結果がリスク、各国の7月製造業PMIは、改定値であり影響は限られそうだが、各国の強弱差が一定の影響を与える可能性に注意。また米国では、7月ISM製造業景況指数と6月雇用動態調査求人件数が、焦点となるが、7月ISM製造業景況指数は、「50」割れが続いているが、今回は一定の改善が見えるとドルを支え、6月雇用動態調査求人件数、週末の雇用統計を控えて注目度が高まるが、こちらは弱い結果リスクとなる。
戦略としては、ドル円は、日銀後の調整を138.07で維持して、142.68まで再反発。日銀後の円売りが続いているが、上値追いは避けたい。早期は142.69が押さえると、これをストップに売り狙いから、ターゲットは、142円、割れても141円ミドルから141円前後まで買い下がって、ストップは140.69割れでの対応となる。ただ、こういった買いのターゲットは、その直前の高値が押さえると利食いを優先しながらの対応となる。
ユーロドルは、1.0944で下値を支えて反発も、上値は1.1046-48が押さえると形。ただ、突っ込み売りは出来ず。反発があればこれをストップに売り狙い。ターゲットは、1.0990が支えると利食いで、買いは1.0956-71と買い下がって、1.0944割れをストップ。この買いのターゲットは、それまでの高値が押さえると利食いを優先したい。
ポンドドルは、1.3142や1.3126が上値を抑えて、1.2763まで下値を広げるも更なる展開とならず、早期は1.2885をストップに売場探し。超えても1.2996をストップに売り直しとなる。ターゲットは、1.2828が維持されると利食い、割れても1.28前後では利食い優先。この位置の買いは1.2763をストップに買い下がりで、こういった買いのターゲットは、直前の高値が押さえると利食いを優先しながら対応したい。
一方クロス円は、大きく調整もこれを維持して、反発も大きくなっているが、やはり追いかけて、上値を買うのは避けたい。早期は21日の高値をストップに売り場を探したい。この売りのターゲットは、昨日の安値を前に下げ渋りでは利食いで、割れても28日の安値を前に、利食いを優先しながら買い下がって、このストップは28日の安値割れ。こういった買いのターゲットは、上げ渋りではしっかりと利食いながら対応したい。