
FXで価値を狙えるトレーダーになりたいと思っていませんか?FXは、コツさえつかめば初心者でも利益を狙うことは可能です。この記事では、FXで勝てない5つの主な理由を紹介し、FXで価値を狙えるトレーダーになるためのコツを詳しく解説しています。FX初心者や、これからFXを始めたいと考えている人、FXで勝てずに悩んでいる人は、ぜひ最後までお読みください。
FXで勝ちを狙える人の割合は多い?少ない?
一般社団法人金融先物取引業協会の調査によると、FXにおける年間の利益がゼロまたはマイナスだった人の割合は39.7%です。一方、利益を出している人は、60.3%となっています。FXは勝てない人が多いというイメージを持たれがちですが、損失よりも利益を出している人のほうが多いことが分かります。
【2017年にFXで利益を出した人の割合】
年間利益額 | 割合(%) |
~20万円未満 | 35.6 |
20万円以上~50万円未満 | 10.1 |
50万円以上~100万円未満 | 7.1 |
100万円以上 | 7.5 |
出典:外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査~調査結果報告書~2018年4月
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初心者がFXで勝てない5つの理由
FXは、比較的多くの人が利益を出しているにもかかわらず、初心者はFXで勝てないといわれています。一般社団法人金融先物取引業協会の調査によると、FXで損失を出した理由、及び割合は次の通りです。
- 損切りができなかったから(56.5%)
- 根拠の薄い(またはない)取引をしてしまったから(37.7%)
- 損切りのタイミングが早すぎたから(28.5%)
- 自分に合った証拠金倍率を超えた倍率での取引をしてしまったから(15.0%)
- 値段(外国為替レート)の確認(チェック)ができない環境にあった(または、確認できる環境だったが、確認していなかった)(11.0%)
- その他(4.0%)
出典:外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査~調査結果報告書~2018年4月
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調査の結果を踏まえ、FXで損失を出す理由について、考えてみましょう。
損切りができないから
FXは、新規注文をして自分の予想外の方向に為替レートが動くと、含み損が発生します。含み損とは、決済をしていないために、まだ確定していない損失のことを指します。含み損を拡大させないためには、含み損がある程度の水準まで達したら、あえて損失を確定させる損切りが有効です。しかし、FX初心者はなかなか損失を受け入れられず、損切りができない傾向があります。
損切りができないと、含み損を拡大させてしまうため、積み重ねていた利益を帳消しにしてしまう可能性があります。
レバレッジで大きく稼ごうとするから

レバレッジとは、「てこの原理」のことです。FXは、レバレッジを利用することで、少ない証拠金で大きな金額の取引ができます。仮に、米ドル円の通貨ペアで1ドル100円のときに100通貨購入する場合、必要になる証拠金は1万円です。しかし、例えばレバレッジ5倍とした場合、1万円の5分の1、つまり2,000円の証拠金で取引が可能です。
国内のFX会社は、レバレッジを25倍までかけることができます。つまり、100万円の証拠金があれば、2,500万円分の取引ができるのです。しかし、高いレバレッジで取引をすると、仮に利益が出ればレバレッジをかけない(1倍)ときと比べて25倍の利益になりますが、損失が発生したときも25倍の損失が出ることになります。
このように、高いレバレッジをかけて短期間で大きく稼ごうとすると、大きな損失につながる可能性があります。
取引ルールを決めていないから
FXでトレードをするときに、取引ルールを決めていない人は、勝地を狙える確率が低いでしょう。具体的な取引ルールとしては、「30pipsの含み益が出たら利益確定する」「30pipsの含み損が出たら損切りする」などが挙げられます。
仮に、含み益が出ていても利益確定が遅れれば、為替レートが反転して損失につながります。逆に、含み損が出ている場合においては、損切りが遅れると損失の拡大につながります。このように、取引ルールを決めておかないと、判断が遅れて利益確定や損切りが遅れがちになり、損失につながってしまうのです。
根拠なしにポジションを持ち続けてしまうから
FX初心者は、根拠もないのにポジションを持ち続けてしまう、通称「ポジポジ病」に陥りがちです。ポジションを1つ持っているときと、2つ持っているときを比較すると、為替レートが想定外の方向に動いた場合の含み損は、単純に2倍になります。
ポジポジ病は、損失を挽回したい、あるいは短期間で大きく利益を上げたいという気持ちが強すぎる人や、取引ルールが決まっていない人が陥りがちです。
勘や感情による取引を行っているから
FXは、ギャンブルではありません。1つ1つのトレードを勘に頼っていては、いつまでたっても勝率は上がりません。また、トレードの負けが込み、感情的になると、1トレードに費やす分析が甘くなって損失を招きやすくなります。
初心者がFXで勝つためのコツ
初心者でも、FXで利益を出すことは可能です。初心者がFXで勝つためのコツを紹介します。
- 少額から取引を始める
- 損切り・利確ルールを明確にする
- 逆指値注文やOCO注文を活用する
- 低いレバレッジで取引する
- チャート分析の方法を覚える
- ナンピン買いは避ける
- トレードを振り返る
- デモトレードで練習する
- FX自動売買ツールを活用する
それぞれのコツについて詳しく見ていきましょう。
少額から取引を始める
FXは、少額からでも取引を始められます。例えば、1ドル100円のときに1万通貨購入するためには、100万円の証拠金が必要です。しかし、1,000通貨なら10万円、100通貨なら1万円あれば、取引が可能です。
仮に、米ドル円の為替レートが1円円高になると、1万通貨購入したときは1万円の損失が発生しますが、1,000通貨であれば1,000円の損失で済みます。そのため、少額から取引をスタートしたほうが、資金の減少は抑えやすく、長期的にFXトレードを継続できるでしょう。結果的に少額から始めたほうがトレード経験を多く積むことができるようになり、トレードの勝率の上昇が期待できます。
関連記事:FXを少額で始めるメリット・デメリット|少額取引に適したFX会社の選び方
損切り・利確ルールを明確にする
損切りが遅れると、損失が拡大しがちです。また、利益確定(利確)が遅れると、為替レートが反転して損失になる可能性があります。損失を抱える機会を減らすためには、損切り、及び利確のルールを明確にしましょう。ルールの具体的な例としては、「50pips含み損が発生したら損切りする」「50pips含み益が出たら利確する」「1日1万円の損失が発生したら、その日はトレードしない」などがあります。
逆指値注文やOCO注文を活用する
FX初心者は、小さな利益を積み重ねておきながら、損切りができないために1度のトレードで大きな損失を出してしまう傾向があります。損切りが苦手な人は、逆指値注文やOCO注文を活用しましょう。
逆指値注文とは、今よりも不利なレートを指定して売買できる取引方法です。例えば、100円で買い注文をしたときに、95円の逆指値注文を入れておけば、急激な円高になったとしても95円のときに売却されるため、それ以上の損失を防ぐことができます。
また、OCO注文とは、同時に2つの注文を出し、一方の注文が成立すると、もう片方の注文は自動的にキャンセルされる注文方法です。OCO注文を活用すると、注文時に利確の指値注文と、損切りの逆指値注文を同時に指定できます。
低いレバレッジで取引する
初心者のうちは、低いレバレッジでの取引を心がけましょう。レバレッジなし(1倍)と、レバレッジ25倍の事例で比較してみましょう。
1ドル100円のときに1万通貨を購入する場合、レバレッジ1倍なら100万円の資金が必要ですが、レバレッジ25倍なら4万円の資金で購入できます。仮に、1円円高になった場合、レバレッジ1倍のときであれば100万円の証拠金に対して損失は1万円のため、証拠金に対する損失の割合は1%です。
しかし、レバレッジ25倍の場合、4万円の証拠金で1万円の損失が発生しているため、証拠金に対して25%の損失が発生していることになります。
低いレバレッジで取引をする場合は、為替差益の他に、インカムゲインを重視すると良いでしょう。インカムゲインとは、資産を保有することで得られる利益のことで、FXの場合は2国間の金利差を利用してスワップポイントを獲得する投資手法にあたります。
チャート分析の方法を覚える
勘や感情にまかせて取引をしても、勝率が上がらないばかりか、高い確率で損失につながってしまうでしょう。トレードは、「今なぜこの価格で注文するのか?」を明確に説明できるほどの根拠を持ったうえで、取り組むことが大切です。
根拠を持った売買ポイントを見つけるために、各FX会社が用意しているチャート分析を活用しましょう。代表的なチャート分析の方法としては、以下のようなものがあります。
- ローソク足
- 移動平均線
- 一目均衡表
- ボリンジャーバンド
- RSI
- MACD
しかし1つのチャートだけでは、ダマしにあう可能性があります。ダマしとはチャート分析などから確認できる売買シグナルとは、逆の方向に為替レートが動いてしまうことです。ダマしを避けるためには、複数のチャートを組み合わせて分析をすると良いでしょう。ただし複数のチャートを組み合わせても、100%ダマしを回避できるわけではないので、注意してください。
ナンピン買いは避ける
価格が下落したときに、さらに買い増しをすることを「ナンピン買い」といいます。
FXの場合、例えば、米ドル円の通貨ペアで1ドル100円のときに買いからスタートし、円高になったにもかかわらず追加で買いポジションを増やすような場合をナンピン買いといいます。
FX初心者は、円高局面になると、「もうそろそろ円安になるかもしれない」という根拠のない期待だけでナンピン買いをしてしまいがちです。前述の「ポジポジ病」の原因の1つでもあり、為替変動リスクを高めます。
トレンド転換を狙うときは、根拠のないナンピン買いは避け、チャート分析でトレンド転換の兆候が出ているかを確認しましょう。
トレードを振り返る
チャート分析をして十分根拠を持ってトレードを行ったからといって、成功するとは限りません。為替レートを大きく動かすような重要な経済指標の発表があり、チャートのセオリーを帳消しにする値動きに見舞われることもあります。
いくらで注文して、いくらで決済したのか、1つ1つのトレードを記録して振り返ることも大切です。特に、失敗したトレードの振り返りは重要な財産になります。トレードを振り返り、次のトレードに生かすことで、さらに勝率は上がっていくでしょう。
デモトレードで練習する
デモトレードとは、仮想の資金が与えられ、本番同様のFX取引が体験できるツールのことです。デモトレードを活用すれば、自分の資金を失うことなく、FX取引の練習ができます。新しいトレードスタイルを試したいときや、チャート分析手法を試したいときなどにも活用すると良いでしょう。
FX自動売買ツールを活用する
FX自動売買ツールの活用もおすすめです。自動売買ツールとは、あらかじめプログラミングされた設定に基づいて、自動的に売買を繰り返すツールのことです。要件を満たせば、機械的に売買が繰り返されるため、損切りや利確が遅れることもありません。
また、忙しくてFXに時間を割けないときでも自動的に売買してくれるので、仕事や子育てで忙しい人にも向いています。
まとめ
FXで利益を出している人は比較的多いにもかかわらず、初心者がFXで勝てないのは、初心者特有の理由があります。しかし、コツさえつかめば、FXで利益を出すことは可能です。今回紹介した、初心者がFXで勝つためのコツを心がけて、トレードに生かしてください。
また、FXで勝つためのコツを実践することが難しいと感じたら、FX自動売買ツールの活用も検討してみましょう。インヴァスト証券のトライオートFX は、あらかじめ用意された設定から自分にあったものを選ぶだけ。オリジナルの自動売買を作成することも可能で、スマホアプリでも簡単に操作ができます。