
FXを始めたいけれど、家事や仕事が忙しくてゆっくりトレードをする時間がとれない。
そんな人にはFXの自動売買がおすすめです。
自動売買とは、あらかじめ決めたルールに基づいて自動的に売買してくれるツールです。自動売買なら、仕事や家事をしている合間や就寝中も自動的に売買を繰り返して、利益を生み出してくれる可能性があります。
この記事では、自動売買ツールのメリットデメリット、選び方や使い方について解説しています。
FXの自動売買とは
自動売買とは、アルゴリズムという決められた取引ルールに基づいて、自動で機械的かつ継続的に売買する仕組みのことです。
自動売買には次のようなメリットとデメリットがあります。
【メリット】
- 人の感情を介さずに、機械的に売買される
- 仕事や家事、就寝中も売買される
- 初心者でも取り組める
自動売買は機械的に売買されるため、人間の感情が介在して損切りや利益確定が遅れるということがありません。また、決められた取引ルールに当てはまれば、仕事中や家事、就寝中でも自動的に売買が行なわれます。
さらに自動売買には、すでに他の人が作った取引ルールを選べるものもあるので、初心者でも始めやすいでしょう。
【デメリット】
- 定期的なメンテナンスが必要
- 急な変動に弱い
- 上級者向けのものがある
- 有料のものがある
自動売買は、一度始めたらずっとそのままで良いわけではありません。パフォーマンスが落ちる可能性もあるので、定期的に見直してみましょう。
また、レンジ相場に強い自動売買を運用しているときに、急激に強いトレンドが発生すると対応できないことがあります。自動売買はどんな相場でも対応できる万全なものではありません。
その他、自動売買の中には、設定が難しい上級者向けや、有料のものもあるので注意が必要です。
関連記事:FXの自動売買とは?メリットやデメリット・初心者向けのコツ
FXの自動売買の始め方
FXの自動売買を始めたい人は、次の3つのステップで進めていきましょう。
- FX会社を選ぶ
- 口座を開設する
- ツールの操作方法を確認する
①FX会社を選ぶ
自動売買を始めるには、まずFX会社を選ぶ必要があります。以下のポイントを参考にFX会社を選びましょう。
【FX会社の選び方】
- 自動売買を取り扱っているか
- FX会社が金融商品取引業の登録を受けているか
- あらかじめ設定済みの自動売買を扱っているか
自動売買はすべてのFX会社で取り扱っているわけではありません。自動売買を始めたい人は、自動売買を取り扱っているFX会社を選びましょう。
また、自動売買プログラムを購入することもできますが、設定が必要なうえ、数万円するものもあります。そのため、金融商品取引業の登録を受けているFX会社が用意している自動売買ツールを使った方が安心です。登録の有無は金融庁のサイトで確認できます。
②口座を開設する
FX会社が決まったら次に口座開設をします。口座開設にあたって、以下の書類を用意しましょう。
【口座開設に必要な書類】
- マイナンバー確認書類
- 本人確認書類
【マイナンバー確認書類となるもの】
- マイナンバーカード
- 通知カード
- マイナンバー付きの住民票の写し
【本人確認書類となるもの】
- マイナンバーカード
- 各種運転免許証
- パスポート
- 在留カード
なお、必要書類はFX会社によって異なります。事前に口座開設をするFX会社に確認してください。
③ツールの操作方法を確認する
口座開設をしたら、自動売買ツールの操作方法を確認します。また仮想の資金で、通常の自動売買と同等のトレードができるデモトレードを用意している会社もあります。
不安な人は、使いたい自動売買ツールがデモトレードを用意しているかも確認しておきましょう。
FXの自動売買ツールの種類
FX自動売買ツールには、主に以下の3種類があります。
- リピート系
- 選択型
- 開発型
リピート系

リピート型注文とは、あらかじめ売値と買値を決めておき、その値段に達したら自動的に売買される仕組みです。
1ドル100円になったら買い、101円になったら決済。
1ドル101円になったら買い、102円になったら決済。
このように注文を網の目のように張り巡らせることで、自動的に売買がおこなわれ、利益を積み重ねていきます。取引ルールの仕組みがシンプルで、あらかじめ設定済みの取引ルールもあることから、初心者向けの自動売買と言えるでしょう。自分で取引ルールの設定もできるので、中級者、上級者にも向いています。
ただし、価格が一方的に上昇、あるいは下落する相場では、一方的にポジションが増えてしまい、証拠金が不足するとロスカットになることがあります。上昇や下落トレンドが発生していないか定期的なチェックは忘れずにしておきましょう。また、トレンドが発生しやすい重要な経済指標の発表前後もチェックが必要です。
選択型

選択型とは、あらかじめFX会社がパフォーマンスを公開している戦略(ストラテジー)の中から、自分にあった自動売買戦略を選ぶタイプです。すでに用意されている戦略から選ぶだけなので、初心者でも取り組みやすい自動売買です。中級者、上級者は自分で戦略を設定することもできます。
開発型

開発型自動売買とは、自分や他の人が作った自動売買プログラム(EA(Expert Adviser))を使って売買する仕組みです。すでに開発され、売買されているEAもあります。売買について細かい取引ルールが設定できるので、上級者向けの自動売買です。
売買されているEAを購入すれば、比較的簡単に取り扱うこともできますが、中にはスムーズに稼働しないEAもあるので注意が必要です。
【ツールの種類別】FXの自動売買のやり方
自動売買の始め方について、以下のツールの種類別に解説します。
- リピート系自動売買の場合
- 選択型自動売買の場合
- 開発型自動売買の場合
リピート系自動売買の場合
リピート系自動売買を始めるには、次の手順で進めていきます。
- 会員ページにログインする
- 自動売買の条件を設定する
①会員ページにログインする
リピート系自動売買の管理画面にログインして、ツールを立ち上げます。また、通常の裁量トレード※画面からログインして、自動売買ツールを立ち上げるFX会社もあります。
※裁量トレード・・・自分の判断で売買すること
②自動売買の条件を設定する
自動売買の条件を設定します。設定する内容は、通貨ペア、売買どちらのポジションを持つか、売買をするレンジ、注文金額、注文本数などを決めていきます。あらかじめ用意されている取引ルールから選ぶこともできます。
リピート系自動売買は、どれくらいの値幅で注文を仕掛けるかがポイントです。
例えば米ドル円の場合、101円になったら買う、100円になったら売るという設定よりも、101.50円になったら買う、100.50円になったら売るというように細かく設定した方が、決済価格に到達しやすいため、頻繁に利益確定されます。しかし、その分多くの注文を仕掛けておく必要があり、多額の証拠金が必要です。
逆に100円になったら買う、105円になったら売るというように新規注文と決済注文の幅を広く設定すると、仕掛ける注文が少ないので証拠金は少なくてすみます。しかしこれでは新規注文をしたものの、いつまでたっても決済されず、利益が生まれない可能性があります。
リピート系自動売買は、注文本数をどれくらい仕掛けるのか、自分が用意できる証拠金とのバランスを考えて検討しましょう。
選択型自動売買の場合
次に選択型自動売買のやり方を紹介します。手順は次の通りです。
- 会員ページにログインする
- ストラテジーを選ぶ
①会員ページにログインする
FX会社の会員ページにログインします。別途自動売買ツールのダウンロードが必要になるFX会社もあります。
②ストラテジーを選ぶ
あらかじめ用意された取引ルールのことを戦略(ストラテジー)と言います。運用期間や収益など、ストラテジーに関する情報が公開されているので、自分にあったものを選んで運用を始めます。
ストラテジーの中には、取引ルールが公開されていない場合もあります。急な相場変動に対処できない可能性もあるので、不安な人は取引ルールがわかるものを選びましょう。
また、そのストラテジーがバックテスト、フォワードテストいずれも良好なパフォーマンスを出しているかの確認も必要です。なお、バックテストとは過去の相場の値動きを元にテストすることで、フォワードテストとはストラテジーが実際の相場でも通用するかを確認するためのテストのことです。
開発型自動売買の場合
開発型自動売買を始める手順は以下の通りです。
- EAを用意する
- MT4にEAを入れる
- EAを設定する
①EAを用意する
まず、公開されている収益や、収益率などを確認して、自分にあったEAを選びます。
EAとは、Expert Adviserの略で、自動売買プログラムのことです。ストラテジーと同様、バックテストとフォワードテストを公開しているものを選びましょう。
ただし、次に紹介するMT4 を使ってバックテストをすることは可能です。
②MT4にEAを入れる
次にMT4にEAを組み込みます。MT4 とは、メタクオーツ・ソフトウェア社(MetaQuotes Software)が開発した無料FX取引ツールのことです。
③EAを設定する
MT4を立ち上げたら、「自動売買を許可する」と「DLL(ウィンドウズプログラムファイルの種類のこと)の使用を許可する」のチェックボックスにチェックを入れ、使用するEAをインポートします。自動売買マークをクリックして緑色になれば利用可能です。
EAをチャート画面にドラッグアンドドロップで移動させれば、利用開始となります。
まとめ
FXの取引画面に向き合う時間がなくても、自動売買を使うことで、仕事や家事をしている間や就寝中も、利益を生み出してくれる可能性があります。自動売買にはリピート型、選択型、開発型の3つがあるので、自分に合ったものを選びましょう。
インヴァスト証券のトライオートFXは、すでに設定済みの自動売買プログラムを選ぶだけでスタートできます。自動売買プログラムの過去の実績を確認して、自分に合った自動売買プログラムを選びましょう。アプリでいつでも運用成績ができて、運用にあたり手数料もかからないので、多くの初心者も利用している自動売買ツールです。
また上級者向けに、既存の自動売買プログラムをアレンジしたり、新しい自動売買を作成できるビルダー機能もあります。