今日は要人発言で荒れた展開に注意(2024/08/23)

昨晩は、過度に高まったFRBの利下げ思惑の修正からドルに買い戻しが優勢となった。一部ジャクソンホール会議を控えて強まったドル売りのポジション調整と見られ、引き続き追いかけるのは危険な相場が続いているだけかもしれない。
 本日は要人発言に絡めて、荒れた動きとなる可能性には留意しておきたい。まず、日本では閉会中審査で、植田日銀総裁と鈴木財務相が、8月5-6日の史上最大の株価乱高下について説明する。株価下落や円の急騰の要因は、植田総裁が、今後も利上げを継続する姿勢を示したことがきっかけとなっている。ただ、その後は内田日銀副総裁が、「金融市場が不安定な状況で利上げは行わない」と述べて、市場は安心感を回復している。今回恐らく植田総裁は、こういった見解を踏襲する可能性が高く、円売りのきっかけとなるか注目したい。
 一方、ジャクソンホール会議におけるパウエルFRB議長の講演では、前回のFOMC議事録を踏まえて、9月の利下げを示唆する可能性が高いが、ただ、具体的な利下げ幅に言及する可能性は低そう。既に市場では9月の0.50%の利下げ、年内で1%まで利下げを織り込んでおり、過度な織り込みの反動の動きには留意しておきたい。


09:30 (日) 衆院財務金融委員会・鈴木財務相&植田総裁「5-6日の史上最大の株価乱高下について説明」
13:00 (日) 参院財政金融委員会・鈴木財務相&植田総裁「5-6日の史上最大の株価乱高下について説明」
23:00 (米) パウエルFRB議長講演「経済見通し」(ジャクソンホール会議)
00:00 (英) ベイリー英中銀総裁講演(ジャクソンホール会議)