昨晩は、米長期金利の低下にも、ドル売りは限定されている。若干不思議な展開だが、これもあくまで先週のドル売りの反動的な動きであり、追いかけるのは避けたい。
金融政策としては、10月30-31日開催分の日銀金融政策決定会合における主な意見の公表、メキシコ中銀が政策金利を公表する。
日銀の主な意見は、通常ほとんど市場の関心を集めないが、この時の会合では、YCCの上限の柔軟化が示されている。止まらない円安に対する強い警戒感やタカ派的な意見が見えた場合、ドル円の売り要因となるリスクは残りそう。またメキシコ中銀は、据え置きが想定されており、これは織り込みの範囲。声明が焦点となるが、メキシコ中銀はFOMCに追従することが多く、FOMC同様当面の据え置きが示唆されるとメキシコ・ペソの売り要因となる可能性は注意しておきたい。
経済指標としては、日本の9月国際収支と10月景気ウオッチャー調査、英10月RICS住宅価格指数、中国の10月消費者・生産者物価指数、メキシコ10月消費者物価指数、米週間新規失業保険申請件数、NZ10月製造業PMIなどが発表される。
日本の9月国際収支は、強い結果が想定されているが、あくまで予想比で大幅な改善とならない限り影響は出ない見通し。また、中国の物価指数は引き続き弱い結果がリスクで、米週間新規失業保険申請件数は、弱い米10月雇用統計を反映して、弱い結果が見えた場合、FOMCの政策金利の据え置き期待につながりそうだ。
要人発言も多いが、まず植田日銀総裁のインタビューが大きな注目を集めそう。いつ公表されるかは不透明で注意が必要だが、直近物価見通しに関して、甘さが指摘されており、こういった面の修正や比較的早期の政策変更が示唆された場合の円高リスクは、考慮しておきたい。また、ラガルドECB総裁やパウエルFRB議長などは、引き続き利上げ継続の可能性を維持する見通しとなるが、直近市場がハト派と見ているだけに、こういった面に警戒感が示されると直近相場の反動の展開も留意しておきたい。
戦略としては、ドル円は、151.72で上値を押さえれるも、調整を149.16で維持して再反発。ただ、上値追いは厳しく、上値は151.72をストップに、ここからの上昇では売場探し。ターゲットは150.25-29が維持されると利食いで、買いは割れるケースから、149.50-00ゾーンまで利食いまたは買い下がって、このストップは149.16や148.71-81割れ。
ユーロドルは、下値を1.0448で維持して1.0756まで反発も更なる展開とならず、下値は1.0660が維持されると買っても、割れるなら止める形。割れるケースでは、ストップを1.0591割れとして買い下がり、更に割れても、1.0483-17ゾーン割れをストップに買い直しとなる。上値は1.0756を前に上げ渋りでは利食いや、これをストップに売り狙いとなる。
ポンドドルは、1.2429まで反発も更なる展開とならず、上値は1.2429をストップに利食いや売り狙い。下値は1.2242が維持されると売りは利食いで、これが維持されると買いも検討されるが、割れるなら止めて、1.22から買い下がりで、ストップは1.2070-96ゾーンを割れとなる。
一方クロス円では、ユーロ円は161.73まで今年の高値を更新。ただ、上値追いは出来ず、162.00越えをストップに慎重に売り狙い。ターゲットは、161円前後が維持されると利食いで、この位置からの買い下がりは、160.43割れをストップ、更に割れても160.08-11では買い場探しで、このストップは159.60割れ。更に割れても159.07割れをストップ買い場探しとなるが、こういった下落では、反発ではしっかりと利食いながら対応したい。
ポンド円は、185.97まで上値を拡大も、更なる展開とならず、上値は、引き続き185.96-07ゾーンをストップに、慎重に売り場探し。ターゲットは、184.45-55の維持では利食いも、割れるなら184円前後から買い戻しや183円までは買い下がり場を探して、このストップは182.73割れとなる。また更に割れても182.00-50での買い狙いで、180.77-94ゾーンをストップに、慎重に買い下がってみたい。
豪ドル円は、97.59まで上値を拡大も、更なる展開とならず、上値はこれをストップに売場探し。超えても98円越えをストップに売り直しとなる。ターゲットは、96.41の安値維持では利食い優先。買いは96円まで買い下がって、ストップは95.50割れ。更に割れてもストップを94.68-85ゾーン割れや94.25をストップに買い直しとなるが、こうった買いの場合反発があれば、しっかりと利食いながら対応したい。NZD円は、下落を86.79-83で維持して、89.76まで反発も上げ渋る形。上値追いは出来ず、89.76や90.00-21ゾーンをストップに売場探し。ターゲットは、88.93の維持では買い戻し、割れるケースからは、88円ミドルと利食い優先で、買いはこういった位置から88円と買い下がって、ストップは87.95や87.56割れ。ただ、こういった下落では、反発があればしっかりと利食いながら対応したい。