昨晩の海外(2025/02/20)

 昨晩の海外市場は、トランプ大統領が、前日「自動車関税に25%」と具体的な数値に言及したことに加えて、「ウクライナ戦争終結へ向けロシアとうまく交渉」とした一方、「選挙をしない独裁者であるゼレンスキー氏は迅速に行動しないと国がなくなる」などと発言したことで、ウクライナ情勢を巡る不透明感からリスクオフ的な展開となった。米1月住宅着工件数や建設許可件数がまちまちの結果となったこともあって影響は薄かった。尚FOMC議事録では、「当局者は経済が好調であれば、政策を抑制的な水準に維持可能と認識」、「インフレ抑制に関税が障害」と示されたが、相場の反応は見えなかったが、「債務上限問題解決までは保有資産縮小の一時停止または減速させる必要」としたことで、米10年物国債利回りは、4.576%から4.529%まで低下した。
 ドル円は151.25まで一時下落、ユーロドルは、パネッタ伊中銀総裁が「ユーロ圏経済の弱さの兆候は予想以上に続いている」と発言、1.0401まで下落したが、シュナーベルECB専務理事が「利下げの一時停止、または中止する地点に近づいている」とタカ派的な見解を述べたことが下値を支えた。また、ポンドドルは1.2563まで売りに押された。
 一方クロス円では、ユーロ円は157.72、ポンド円は190.46、オージー円は96.01、NZD円は86.39、カナダ円は106.46まで値を下げた。尚オアNZ準備銀行総裁「年末までに政策金利は3%程度になると予想する」、「NZドルの為替レートは概ね適正な水準である」と述べている。